労働力調査(完全失業率など)は、標本調査(4万世帯)⇒深い理解無き「単体」利用は危険では?

#ds392 - 52 Pick-Up

(Photo by Sharon Drummond)



雇用統計への疑問


完全失業率が減ったとか、減ってないとか?

雇用が増えたとか、増えてないとか?

雇用が増えたのは非正規で、正規は減ってるとか、減ってないとか?


どうも、主張する論者によって、データの見え方が色々違うのは何故?


不思議に思って、数字のトリックでもあるの?

とちょっと興味を持ちました。




ぱっと思い浮かぶ変動値

労働者・失業者の(隠れた)変動要因には、

・自死(自殺)者

・行方不明者

・死亡者

とかがあるかなぁ?



なんて、漠然と思いながら、調べてみました。


自死(自殺)者の年間値 ⇒ 約3万人/年間

約3万人前後/年間の自死(ここ数年)

(参考)自殺の統計 - 内閣府



行方不明者数 ⇒ 約1万人以下/年間

「届出受理」の行方不明者数⇒ 8万~8万5千人/年間(ここ5年)

未発見の行方不明者数⇒ 約1,000~7,000人/年間(ここ5年)

(参考)警察庁トップページ統計



上の2つは、そんなに大きく影響する数値では無いけど、雇用統計が、100万人オーダじゃなく、10万人以下のオーダーで語られたら、約4万人は誤差とは言えないとみるべきね?


死亡者数 ⇒ 約127万5000人/年間

平成25年度の死亡数: 127万5000人/年

(昭和55年あたりから、年々増加傾向)


(参考) 厚生労働省ホーム > 統計情報・白書 > 各種統計調査 > 厚生労働統計一覧 > 人口動態調査 > 結果の概要


平成25年(2013)人口動態統計の年間推計



この中にどれ位、統計に影響する労働人口がいるかだけど・・・かなり影響が大そうな数字よね?





さて、完全失業率とかって何処にある?

総務省統計局の労働力調査

総務省統計局の労働力調査にありました。


ざっと調べて見ると、

何か・・・思ってたのと結構違って、疑問だらけに・・・




会話形式にして自分の理解を深めてみました。

完全失業者数や失業率のデータの単体利用には要注意?

ちょっとびっくりよ(@@)! あくまで、ざっくりな傾向を見るデータであって、これをもって、政府の雇用対策の効果が出たとか出てないとか、単体で論じれるデータに見えないわよ?
え? なんで?
これって、4万世帯(10万人)の無作為抽出による標本統計だったのよ~、てっきり、雇用者データとかからの実数統計だと思い込んでたわ・・・びっくりだわ!
え? 
これだと、データの利用には、相当注意が必要よね?
なんで?
正確には、「全国で無作為に抽出された約40,000世帯の世帯員のうち15歳以上の者約10万人を対象とし,その就業・不就業の状態を調査する」ってなってるわ。これだけで、無作為抽出世帯に失業者が多い世帯が多かったら、完全失業率がアップ!少ない世帯に調査が偏ったら、完全失業率がダウン!って簡単になっちゃうわよね?一応傾向を見る指標としては大事だけど、このデータだけを単体で取り上げて、雇用が改善している・・・とか、言い切れるものじゃないわよ?
あ~、それだけ聞いても、数%改善したとか、雇用や失業者が数十万人増えただの、減っだのってのも、何かあんまり意味無いように思えてくるね?
そうなのよ~、でも、無作為抽出だったら、もっと大きく振れ幅が出ていいはずなのに、そんなに数値がブレて無いのよね? つい、世帯抽出作業に、「作為」が働いてるんじゃない?って思ってしまうわよ?
ほんとだね・・・どうなってるんだろう?
統計的な無作為・・・と、言っても、「全国を約50世帯ごとに区切った区域(国勢調査において設定されている区域)の中から労働力調査の調査地域を選定し,さらに,その選定された調査地域内に居住している世帯の中から調査対象となる世帯を選定」・・・という説明で補完されてるのよね? やっぱり、実は言うほど「無作為」じゃないのかも知れないわね?
あ~
そして! この、「労働力調査に関するQ&A」を読むと、どんどん、雇用統計の「単体データ」としての利用に疑問が出てくるわよ?
え~、読んだら納得なじゃいの?




労働力人口、就業者,完全失業者の定義

「定義は,他の主要先進国と同様,客観的に就業・失業の実態を把握するため,ILO(国際労働機関)の定めた国際基準に準拠」というコトらしいわ。定義は次の枠線の中ね。

※15歳以上人口のみ対象


・労働力人口 ⇒統計対象


   ・就業者

       月末の1週間に少しでも仕事をしたもの
   

   ・完全失業者

       (1) 「仕事についていない」 かつ、

       (2) 「仕事があればすぐつくことができる」 かつ、

       (3) 「仕事を探す活動をしていた」 もの



・非労働力人口 ⇒統計対象外



補足

仕事を探す活動をしていない人は,完全失業者には含まれない

※完全失業率: 労働力人口に占める完全失業者の割合(%)

※(3)の条件は昭和25年に加えられた。
  それまでの「失業者」と用語の定義が変わったことを示すため完全失業者と変更。

※従業中の無給の家族従業者は,調査対象期間の労働時間にかかわらず,自営業とみなす。



※(参考)定義の違い

日本: 「仕事を探す活動をしていた」

米国: 「過去4週間以内に仕事を探していた者のみ」



ちなみに、就業者の定義。

「就業者」は,特定の短い期間(1週間又は1日)に,


(1) 「有給就業者」,すなわち,賃金又は給料を得る目的で,

  調査期間に1時間以上の仕事をした者

  (一時的に仕事をしなかった者(有給休業者)を含む。)


又は


(2) 「自営就業者」,すなわち,利益又は家族の利得のために,

  調査期間に1時間以上の仕事をした者(一時的に仕事をしなかった者を含む。)で,
 一定年齢以上のすべての者から成る。





抽出世帯に影響され過ぎな統計データ?

Q&Aに「フリーターと呼ばれている人は,調査期間中の状態によって,就業者・完全失業者・非労働力人口のいずれかに区分されます。つまり,調査期間中に,少しでも仕事をしていれば,就業者となり,少しも仕事をしていなくて,求職活動(求職活動の結果待ちを含む。)をしていて,すぐに仕事に就くことができれば,完全失業者になります。このいずれにも当たらない人は,非労働力人口となります。」とあるわ。
つまり、抽出した対象世帯の対象者や状況によって、統計データが相当に変動する可能性はあるってコトだよね?



ちなみに、16A-Q09 フリーターの人数ってトコに、総務省統計局と、厚生労働省のフリーターの定義が書いてるけど、ちょっと違ってるってのも興味深いわね?今は面倒だから考えないけど、何でそんなトコが違うのか調べると面白そうね?




本質的じゃない要因で、完全失業率が上がって見えるケース

フリーターは定義がちょっと難しいから、ちょっとおいておいて、別に具体的に考えてみるわ。 例えば、バイトしたいと考えている(探している)大学生がバイトにつけない・・・、パートにつきたい(探している)主婦が、実際にはパートが見つからない・・・こんな世帯が多かったら、「完全失業者」扱いで統計上カウントされるから、「主たる生計者」では無い労働人口なのに、「完全失業者数」、「完全失業率」を押し上げてしまうわよね?


本質的じゃない要因で、完全失業率が下がって見えるケース

前回抽出では、パート探して見つからない世帯が多かった⇒今回は、「消費抑えて頑張るからパートしないわ?」と言う世帯の抽出が多かった・・・となったとすると、「非労働力人口」扱いになるから、「労働力人口」、「完全失業者」、「完全失業率」は前回と較べて下がることになるね? つまり、「完全失業率」⇒改善(下がる)、「消費力」⇒下がってる、が同時に起こっていて、実際には、消費が落ち込んだり、「主たる生計者」の状況は改善していなくても、「完全失業者(率)」の単体数値だけみると、「完全失業率が改善」⇒「景気回復傾向」って見えちゃうんだろうね?この場合は全体の労働力人口は減るけど、雇用数(就業者数)は減っては見えないし。

完全失業率ががっつり下がるけど、実態が把握出来ないケース?

そして、「完全失業者」(働く意思があって職探ししてた)だったけど、病気とかで急に亡くなってしまった・・・なんて人が「たくさん」いたら、「完全失業者数」、「完全失業率」は、一気に改善(下がる)わよね? このケースの場合、構造的には何も回復・改善していないのに、「完全失業率」が大きく改善して見える・・・ってなる可能性があるわよね? 最初の方で書いた、年間の死亡者127万5千人の内、どれ位がそのような方々なのか?って把握が重要になるわね?そんな視点で追えるデータってあるのかしら?
どうなんだろう? でも、そのデータってすごく必要な気がするね?


本質的じゃない要因で、雇用が増加して見えるケース

あと、ちょいバイト(月に数時間)や、ちょいパートでちょっと小遣い稼ぎたいって考える人の居る世帯が多くて、うまく仕事が出来てたら、「就業者」扱いになって、実態は、「消費」を増やす効果がほとんど無い上に、「主たる生計者」の雇用状況に関係なく、「就業者」⇒増える、「完全失業率」⇒下がる・・・で、「雇用も増えて、失業率が下がった」⇒「景気回復傾向」に見えるのよね?

大事な人の雇用状況が単純に把握出来ないよね?

各家族が生計を営む為には、誰かが「主たる生計者」として、「就業者」になってる必要があると思うんだけど、15歳以上のバイトやパートがごっちゃになって、ある家族が生計を立てられる雇用状況になっているのか?って単純な視点でデータが見れないわよね?
バイトやパートの雇用数だけがグンと増えても、「雇用環境が改善している」⇒「景気回復」とは言えないもんね?
まぁ、突貫で調べたから調べが甘くて、本当はそんな視点のデータとして抽出する術があるのかも知れないけど、ぱっと調べた感じでは無い感じだわね?
なんでだろうね?


雇用統計データの正しい使い方?

そして、気になるのは、あちこちで取り上げられる値は、この「ごっちゃ」の方のデータっぽいのよね~。こんな色んな要因に左右され易いデータな上に、単純に単体で、総数やパーセンテージだけで語るのは超危険・・・というか、都合の良い誘導にしか見えなくなってしまってストレス溜まるわ・・・、調べなきゃ良かったわよ?
結局、「別のしっかりした経済・財政の指標値が改善した」 ⇒ 「雇用統計の値も同様に改善している」 ⇒ 「景気回復傾向」ってな感じで「補助指標」として使うなら理解出来るよね?
そう! 元々の無作為抽出自体が危うくて、「雇用統計の値が改善した」 ⇒ 「景気回復傾向」の証拠! ってな論理は、乱暴過ぎて成り立たないと思うのよ~。 くうちゃんの指摘した使い方なら納得出来るわ! 
ほんと、色んなデータを総合的に併せて考えるとか、位置付けをしっかり考えるとかしないと、「単体で使うには危ない」指標ってコトだよね?
「労働力調査の結果を分析する際には,Q&Aのほか,利用上の注意結果を見る際のポイントをどうぞ」って言う支援情報もあって、ざっと見たけど、残念ながら、何か今知りたい感じのが無い気がするわ。

素人の突貫調査での理解の結果なので、間違い等あれば、

スルーせず、ご指摘頂けるとありがたいです(^^;)



~おわり~

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